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ROUND 2芥川賞選考会

岡崎祥久「ctの深い川の町」

岡崎祥久「ctの深い川の町」(群像6月号)3回目 当落予想
◎=本命 ○=対抗 ▲=大穴
作品評価
A〜D
大森 豊崎 大森 豊崎
B- B

あらすじはコチラ

大森岡崎さんが候補になるのは三回目。126回の『南へ下る道』から7年ぶり。
豊崎〈ct〉は符丁で、タクシーっていう意味らしい。離婚歴のある男が、急行列車で40分の故郷に戻ってタクシー運転手になるって話ですね、このタクシー運転手の設定が〈制服として、青いビロード風の上着と、白いフリルのついたシルク風のシャツを着なければならないのだ〉っていうから、まるで髭男爵のひぐち君(笑)。
大森なにせ〈ノーブル交通〉だからね。
豊崎「ノーブル交通やないか〜い」(笑)。まあまあ楽しい小説なんだけど、ところどころ長嶋有さんを思い出しちゃったなあ。長嶋さんがこれだけメジャーになった今、ちょっと岡崎さん的にはきびしくね? そんな感じ。
大森読んでると、すごい“いまさら”感がただよいますね。
豊崎岡崎さんは早すぎたひとなんですよ。こんなにニートニート言われるまえにニート小説書いてて。そこは評価してあげたいっ。でも、そうやって先走っているうちに、先頭なんだか周回遅れなんだかわかんないことになっちゃったのが残念なんですよねえ。
大森確実に時代が戻っちゃってますよ、ラストとか。〈それならおれはどうやってここから出てゆこうか〉って傍点まで振って。
豊崎でも続けて〈大物は、今こうして故郷にいるが、故郷よりも、もっと遠くまで行かなければならない〉って、これは冗談ですよね?
大森そこは笑いました。奇しくも、楊さんの「時が滲む朝」の最後と対比になってて(笑)。ふるさと対決。楊さんにとっては、ふるさとは〈自分の生まれる、そして死ぬところ〉だったのに、岡崎さんは〈もっと遠くまで行かなければならない〉。
豊崎岡崎さんの主人公にとっては、ふるさとは出て行くもの。日中のふるさと観の違いを見せていただきましたね(笑)。
大森今回は乗り物対決でもありますね。マイクロバス、タクシーそして自転車もあって。
豊崎わー、楽しいなあ……って(髭男爵の山田ルイ53世で)「もっと小説の中身について語ったほうがいいんやないか〜い」(笑)。
大森でももう語ることがないんやないか〜い。
豊崎ひどっ。かわいそっ。でも、なんで岡崎さんはこの作品で7年ぶりに候補にならなきゃいけなかったんでしょうね。謎すぎ。
大森ぜんぜんつまんないというわけじゃなくて、すらすら読めましたけどね。

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